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旅日記


by kerukeru25
東京にきて感じるのはみんな小奇麗な格好をしているということだ。
そのため、人の集まる場所に行くのには、今まで以上に身なりに気を使い、そして、被服費がとてもかさんでいる。前に住んでいたところでは、わりと適当な格好でもよかったと思うのだが、なんで東京の人はみんなカッコイイのだろう。みんな適当だったら楽なのにな、なんて思っていたが、その理由の一つに、こんなゲーム理論を当てはめて理解してみた。

東京で、なんらかの集まりに参加する場合にどのような服装で行くかを下の表で考えてみる。
東京の人が小奇麗な理由をゲーム理論で考えてみる_f0213519_22374841.jpg


このゲームでは、プレイヤー1が安い服、プレイヤー2も安い服を買えば、両者とも恥ずかしい思いをいしないため、満足する。また、同様に、プレイヤー1が高い服を買った場合、プレイヤー2は恥ずかしいのを避けるため、最善の手は高い服を買うことになる。両者がそれぞれ違う選択をした場合、どちらか一方が恥ずかしい思いをし、一方は必要以上に費用を使うため両者とも後悔することになる。そのため、左上もしくは右下のセルが相手の動きに対して最適反応となる。これら2つのセル(左上、右下)をナッシュ均衡という*

ナッシュ均衡が複数ある場合、そのうち一つは他より望ましい均衡状態となりうる。望ましくない均衡状態にあるプレーヤーはより望ましい均衡状態に移ろうとする。今回の場合でいえば、望ましい均衡状態とは両者が安い服を買うことだろう。しかし、現状として、東京には「小奇麗な人が多い」という前提から、高い服を買うという選択をせざるを得ない。そのため、東京のなんらかの集まりに行った場合には、小奇麗に見繕った人が多いのだと思う(一つの考え方として)。この望ましくない均衡から抜けるには、お互いが知り合いになり、カジュアルな格好でも集まれるようになることだろう。うん、そうしよう。

なお、この理論は田舎者の私の解釈で、実際に小奇麗な人が多い理由としては、礼儀だったり、ステータスだったり、そもそも経済的に余裕のある人が多いということが実情だと思う。

*ナッシュ均衡
他のすべてのプレイヤーの動きの対して、どのプレーヤーも自分のとった戦略を後悔しない、相手の動きに対して最適反応となる戦略。ナッシュ均衡では、プレイヤー同士が協調し合うことは無く、相手の行動は変えられないものとする。

参考図書
仕事に使えるゲーム理論 ジェームズ・ミラー 著 金利光 訳

仕事に使えるゲーム理論

ジェームズ ミラー / 阪急コミュニケーションズ

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# by kerukeru25 | 2013-02-24 23:31 | 日常
最近面白い本を読んだので、その中から選択についての手法をご紹介しようと思う。
前回の「階層化意思決定法」よりは単純でわかりやすいと思う。

女性の社会進出や、ビジネスモデルの多様化に伴って、一人ひとりに合った仕事や生活スタイルを選択できるようになってきた。その一方で、自分にとってどのような仕事、生活スタイルが最適なのかという悩みも、比例して増加しているのではないだろうか。例えば、女性の場合は子育てとキャリアの両立がある。どちらか一方を選択すれば、もう片方をあきらめなくてはいけない状況で、選択肢があるだけに悩まなければならなくなった。また、ビジネスの多様化によって起業しやすくなったことも、サラリーマンを続けるか、脱サラするかという選択の悩みを増やしている。このように、選択肢が増える一方で、自分の人生について重要な選択をしなければならない機会も増えており、選択について何らかの手法を身につけておくことは、いつか役に立つことがあるだろうと思う。そこで、今回は、その一つの方法として、プロコン・リスト(Pros & Cons Lists:メリット・デメリット一覧表)を紹介しようと思う。

【プロコン・リストについて】

概要:選択肢がメリット、デメリットのどちらに傾いているかを判断するもの。
利用方法
① 紙の真ん中に1本線を引いて、上部に「賛成理由」、下部に「反対理由」を書きだす。
② 3~4日ほど良く考えて、それぞれの理由の下に、「なぜそう考えるか」を簡潔にまとめて書く。
なぜ賛成か、なぜ反対なのかを、その時々に頭に浮かんだことを書いていく。
③ すべて記入し、一覧できるようにしたら、それぞれの重要度を考える
④ 重要度が同じものを相殺していく
例えば、1つの「賛成理由」と2つの「反対理由」が同等になったら、3つに横線を引いて消していく。2つの「賛成理由」と3つの「反対理由」が同じ場合であれば、5つとも消す、ということだ。
⑤ 相殺できなくなるまで④の作業を繰り返す
⑥ 最後に、「賛成理由」、「反対理由」のどちらが多く残っているかで、選択肢がメリット・デメリットどちらに傾いているかを判断する。

注意点1:この方法で熟考して出した答えが、必ずしも自分の幸せを正確に予測しているわけではない。その一つの理由は、感情面での比較が難しい為である。感情は数値化できないし、選択後の環境においてどのような感情を持つかは正確に予測できないからだ。もう一つは、熟考よりも直観の方が将来を正確に予測できる場合があるということだ。例えば、恋愛関係のカップルが自分たちの将来について、直感で答える場合と、熟考して分析して答えた場合では、直感で答えた方が将来を正確に予測していたという実験結果がある。そのため、プロコン・リストには、欠陥があるということを認識のうえ、一つの判断材料として用いることをお勧めする。

注意点2:選択の結果としての未来を予測するにあたって、以下のa~dの4つの場合はエラーを犯しがちであることを認識しておいた方がいい。
a)決定する時期と、予測する未来との間で、感情や動機の状態が非常に異なる場合
例えば、空腹時と、平常時での夕食の買い物。空腹時は、食材を買いすぎるというエラーを犯しやすい。
b)決定の判断を、それを経験する時にはあまり考慮しない側面に焦点を当てて行う場合
これは、2つのものを一括で評価した場合に起きる。例えば、結婚相手を選ぶ際に、婚活パーティ等で一括に相手を評価する時、年収1,000万と1,200万の方がいたとする。年収の些細な違いにあまりに心を奪われすぎて、それ以外の、性格や外見への注意が希薄になりエラーを犯すことがある。実際、比較対象無しには、上記2名の年収の差など気にするほどのものではない(と思う)。
c)過去の経験についての間違った評価に基づいて選択が行われる場合
過去の記憶に偏りがあった場合、それに基づく評価もまた、偏ったものになる。過去の経験の評価は、その評価が下された時のその人の感情に縛られており、経験のある部分を重視しすぎて、それ以外を軽視していることがある。
d)新しい環境にどう適応するかを予測する場合
これまでの環境との違いに焦点を絞ることにより錯覚していまう。例えば、米のカリフォルニアと中西部の大学生で、生活上の満足度について、両校とも「カリフォルニアの学生の方が幸せである」と考えているのに対して、実際の満足度はそれぞれの大学で似たり寄ったりだった。この場合、地域の違いという側面である「天気」に焦点が絞られ、実際の満足度の予測に偏りが発生したと考えられる。

参考:
1.『選択の科学』 著:シーナ・アイエンガー/訳:櫻井祐子 P164 Ⅳ.幸せの問題点
2.ダニエル・カーネマン 心理と経済を語る 著:ダニエル・カーネマン/監訳:友野典男 訳:山内あゆ子 P147 第3章 効用最大化と経験効用

選択の科学

シーナ・アイエンガー / 文藝春秋

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ダニエル・カーネマン心理と経済を語る

ダニエル カーネマン / 楽工社

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# by kerukeru25 | 2012-11-25 17:36 | 日常

自己紹介

自己紹介を書いてみました。これまでの記事と全然整合性が無いので戸惑う方も多いかと思いますが、そもそもこのブログは「統一性が無い点では一貫している」ので、整合性がなくとも問題はありません(あぁ、言い訳)。ですが、サービス精神には欠けていると感じておりますので、なにか統一性を持たせるためのイイ案が思いつきましたら修正していきたいと考えています。とりあえず、転職を機にまとめてみたかったのと、著者の人物像が記事の理解の助けになればと思い書かせて頂きました。

【自己紹介】
北海道は札幌に生まれ高校までを過ごす。冬の寒さに耐えきれず、大学は本州にすると決意。大学在学期間中は、学問の道を大きく外れ、4年間合唱サークルに明け暮れる。将来について深く考えることもなく、就職活動を実施し、飲料メーカーに入社。赴任先の愛知県で、ステンレスの製造機器に囲まれながらサンプル用のジュース片手に、仕事に励む。休みのたびにドライブ・旅行と日本中を駆け回り散財、時々、生活難。また、飲み好きの先輩・同期に囲まれ、楽しく飲む一方、お酒にまつわる忘れたい過去ベスト3を更新。その他、ゴスペル、スキー等、趣味を謳歌する。入社4年目の夏、ひょっとしたことから、別の職業に転向することを決意する。必要な修士号取得のために、大学院留学の準備を進めると同時に、コンサルティングファームへの転職活動を実施。大学院合格と内定を同時に取得したため、転職を選択する。現在、コンサルタントとして経験を積みつつ、今後の大学院留学を再検討中。
# by kerukeru25 | 2012-11-25 02:20 | 自己紹介

けるお家界隈

最近のけるお(著者)家の話題や、私の町(駅)についてふと思ったことを以下の3つのトピックでご紹介します。

~今日の話題~
①花が咲いた
②最近のはやりおやつ
③電車とか社会とか

①花が咲いたけるお家界隈_f0213519_21203983.jpg
育てていた植物(スパティフィラム)の花が咲きました。
一昨年の夏から育て始めましたが、緑の葉だけだった鉢からいつもと違う茎が伸びていると思ったら、次第に白い葉がでてきてそれが花だとわかりました。引き続き、2本目の花も咲いており、殺風景な部屋が一時的に明るくなったような気がします。



②最近のはやりおやつけるお家界隈_f0213519_21214363.jpg
マイブームの創作料理を紹介します。
料理方法は至ってシンプル!さけるチーズに生ハムをまくだけです。
おいしいのですが、塩分が高いので高血圧の方は控えた方がいいかも知れません。
赤ワインに合うと思います。
けるお家界隈_f0213519_212266.jpg



③電車とか社会とかけるお家界隈_f0213519_21231350.jpg
わが町の可愛らしい電車をご紹介します。そして、この電車を通して現代の忙しい社会について思いを巡らせ、ちょっと真面目に語ってみましょう。まずは、電車のキュートなポイントを3つ程ご紹介します。

一つ目は電車がとても短いことです。基本2両編成で、昼間など人の少ない時間帯は1両の時もあります。
2つ目は、改札が手動改札であることです。その為、駅員さんが帰ったあと(17時以降くらい)は、毎回車掌さんが電車から降りてきて乗客の切符を回収します。電車の停車時間はおよそ30秒程で、車掌さんが真っ先に改札に走り、降車したお客さんの切符を回収して、そして素早く走って電車へと戻って行きます。
3つ目は、電車のドアが手動であることです。ドアに「開」と「閉」の押しボタンがついており、手動操作によってドアを開け閉めします。つまり、電車が駅に到着してもボタンを押さない限りドアが開かないということです。そのため、ホームでドアが開かないからといって、開くまで黙って突っ立っていると電車は行ってしまいます。また、目的の駅に到着しても自分でドアを開けないと出られない為、初心者は降り損ねるかもしれません。けるお家界隈_f0213519_21233442.jpgこの手動ドアについて、初めて乗った時は戸惑ったのを覚えています。電車が到着後、ホームでドアが開くまでぼーっと待っていると後ろに並んでいた人がシビレを切らし、「こうするのよ」と言わんばかりにドアのボタンを押して颯爽と電車に乗り込んで行きました。その様子が間抜けで恥ずかしい思いをしました。同じように、私の友達が遊びに来た時には自慢げにボタンを押して驚かせましたが、友達は「手動ドア」であることを鼻で笑っていました。しかし、私はこの「手動ドア」の存在を希少な絶滅危惧種のように思っており、現役であることをむしろ誇らしいと思っています。

現代の忙しい社会では、合理化とか効率化とかが進み、このようなマニュアルなシステムは淘汰されていっています。しかし、今回の電車の手動ドアや、無人駅での車掌さんが改札を行う行為には、どこか人間らしさみたいなものを感じないでしょうか。生活感というか生きる力みたいなものです。そして、このような非経済的な人間臭さを私たちは実は求めているのではないでしょうか。たとえば、田舎の風景だったり、3丁目の夕日であったり、私たちの求めるノスタルジーには非経済的な要素が多い感じがします。これまで私は経済といったわかりやすい価値観ばかりにとらわれていましたが、非効率的で非合理的で非生産的だけれども人の営みを感じられる活動;つまり文化とか倫理とか道徳とか義理とか人情とかいった人間らしさのような、そういった一見わかりにくい価値尺度も同様に大切であるということに気がつかされます。はじめは古めかしいと思っていましたが、今となってはこの可愛らしい電車に愛着を持っています。
# by kerukeru25 | 2012-07-20 21:37 | 日常

だって、夏だし。

6月も今日で終わり、本格的な夏が始まろうとしている。
今日の豊橋の最高気温は26℃。十分に夏を示す数値である。

いまだ、梅雨が明けてはいないとはいえ、今日は比較的天気が良く、太陽は早くも夏の到来を思わせるがごとく活発に自己主張していた。まだ梅雨なのだから、ちょっとは空気を読んでほしい。それゆえ、今日の激しい紫外線で、二の腕より先が日焼けでひりひりしている。やっと着られるポロシャツで夏気分を堪能しようと思っていたのに、返り討ちにされてしまった。
夏になること自体は嬉しいことなのだが、すでに強い日差しや、黒くなることに喜んでいられる年齢では無くなったようだ。むしろ、そんな太陽を、うっとおしく思う時さえある。昔に比べて外で活動することが少なくなったため、ちょっと天気がいいだけで紫外線の影響を大きく受けてしまうのだ。そして、1日中皮膚のほてりがとれず、だるく、やる気も無くなってしまう。事実、今日一日だるく、集中力も無かった。そして、この活力を奪ったのは、午前中に自転車走行中に浴びた紫外線による日焼けだと思っている。たぶん他にも原因はあるのだけど、この際すべての責任を太陽になすりつけることにする。太陽のせいだ!夏のせいだ!と。
夏は遊ぶことには適した季節だが、デスクワークに集中するのには向かないと思う。何せ、暑いから、イライラするし、やってられないとすべてを放り出して海へ繰り出したり、冷たいビールを一気に飲み干したくなるからだ。そして、夏はこれらの妥協が、まさに正当化しやすい季節なのだ。だって夏だもんと。

集中できない×逃げ場が増える=物事が前に進まない

そんな季節だ。だから、やるべき課題のある人にとっては、夏は自分との戦いの季節だろう。ある意味、熱い季節である。太陽と戦い、冷えたビール、アウトドア、あまたの飲み会、数々のイベントの誘惑と戦わなければならない。

さて、どう対策しようか。とりあえず、冷たいビールを飲んでから検討してみよう。だって夏だし。
# by kerukeru25 | 2012-06-30 20:25 | 日常